あるフランス関係のサイトでこんな記事を読みました。
フランスでは4000人~5000人の養子縁組が毎年成立しているそうです。
日本人には自分の国以外の(外国人)子供を貰うのはまれだと思います。
かくいうシェフも生まれは韓国のソウル、4-5歳時に貰われたそうです。
もちろんフランス人でもなんらかの理由で子供を手放すケースも多いと聞きます。
経済的な理由や若年離婚や望まない妊娠など・・・
私が実際フランスのテレビで見た 養子縁組は是か非か? のテーマで一般人が
討論するという特別番組がありました。
アフリカ系、アジア系、ロシア系、中近東系とさまざまな国から来た子供たちを
連れている裕福そうな親子。
一様に我が子は幸せを運んできてくれた天使です。と嬉しそうでした。
シェフの事例を見ているのでなんか嘘っぽいな・・とかんぐってしまうのでしたが、
後から出てくるのは どれだけ私たちが愛を与えたのに応えてくれないか という
訴えがたくさんあったことでした。
実の親子だって上手くいかない家庭も山ほどありますし、ワタシも思春期には
母親が嫌いで嫌いでどうしても反抗する悪い娘でしたよ。
その中でびっくりして椅子から落ちそうになったのは ごく普通に見える
夫婦と7-8歳の男の子の家族。
彼らには実子が一人いるが、もう一人欲しい(でももう生みたくない)ので
養子縁組を希望、5歳の男の子を獲得したそうです。
ところがこの子、どうにも扱いづらく家族にいつまで経ってもなじまない。
メンタルや学習面でも少し遅れており(フランスは幼稚園3歳から義務教育)
両親はとても困っていたそうです。
庭でひとりで遊ぶ事の多い彼と仲が良かったのはお隣のお嬢さん(7歳)
彼女と遊ぶ時はいい子なので1時間、2時間と預かっていくうちに
泊まることもあり・・
そしてこの夫婦の出した解決策は 隣の家族に譲る、といったものでした。
びっくりしました。動物じゃないんですよ?
あまりに安易な倫理観に仰天して背筋が寒くなりました。
子供は品物ではありません。
しかし、隣人はもう手続きに入っており淡々と彼はもううちの子と同じです。と
笑って答えていました。
私は全く納得がいきませんでしたが、彼にはこの方が幸せなのかしら・・
シェフの場合は育ての両親と衝突を繰り返し、18歳になったら家を追い出されて
大分苦労したようです。
でも親戚の話だと、育てづらい手のかかる子供で本当に大変だったとこぼしていました。
どちらが正しいのか私には判断できませんが・・養子縁組は問題も多いようです。
だって子供は選べないのですから。そして子供も親を選べない。